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    バレエ/椿姫

    パリを舞台に繰り広げられる 社交界の花と純粋な青年の悲劇的な恋

     

    亡くなったマルグリッ 卜の家財が競売にかけられることになり、人々が下見に訪れている。そこへ駆け込ん でくるひとりの青年。マルグリットに恋した青年アルマンの回 想の始まりと同時に、バレエの 幕が上がる。

    アルマンはパリの劇場で高級娼婦マルグリットに出会い、その美しさに心奪われる。椿の花で身を飾り、 男たちに取り巻れている彼女は、彼にとっては高嶺の花だ。はじめは軽くあしらうマルグリットだったが、いつしか彼のやさしさに打たれ、本気で愛するようになる。田舎の 別荘で愛を育む二人。

    だがある日、アルマンの父が現れ 息子と別れてぼしいと申し入れる。 マルグリットは激しく揺れ動きながらも、アルマンのために身を引くことを決意する。 マルグリットの真意を知らないアルマンは、彼女の冷たさを恨み、彼女の親友を口説くこと で復響しようとする。マルグリッ卜は病をおして彼のもとを訪れ、 これ以上苦しめないでと懇願し、二人はもう 度愛を交わす。だ が、その行為はさらに残酷な立 場に彼女を追い込む。アルマンは舞踏会の客たちの前で、彼女に報酬の札束を投げつけたのだ。

    回想を終えたアルマンに、マルグリットの侍女が主人の日記 を渡す。そこには、彼を思いつつ死んでいったマルグリットの 心情が切々と綴られていた。アルマンは深い後悔の念に打ちのめされる。デュマフイス原作の『椿姫』はたびたびバレエ化されているが、その白眉がこのノイマイヤー版だろう。流麗な群舞とパ・ド・ドウがシヨパ ンのピアノ曲に乗って展開するがことに劇中劇のマノンに重ね合わせて描かれるマルグリッ卜の心理表現はすばらしく、バレエといぅ表現の可能性を改めて考えさせられる。

    アシュトン振付の『マルグリットとアルマン』、牧阿佐美が新国立劇場バ レエ団に振付けた『蠶』も、そ れぞれ独自の切り口から原作の 世界をとらえて、興味深い。ノイマイヤ—の『樁姫 の見ど ころに、まず群舞の美しさがある。 第二幕の別荘で、夏服に身を包ん だ友人たちが繰り広げる楽しげな踊りや、第三幕の舞踏会を彩る 聚華な夜会服の人々の踊りは、と ても優雅であると同時に、物語の 背景を的確に伝える。劇中劇の『マ ノン』は、マルグリットの心象風 景として踊られる第三幕の場面も 含め、もうひとつのバレエを同時 に見ているような見応えだ。そし て、やはり注目は主人公二人のパ ド ドゥ。ア儿マンがマルグリッ卜に愛を告白する第 幕 お互い の愛情に包まれ、幸せいっぱいの 表情で踊る第二幕。そして第三幕、 通称「黒のパ ド ドゥ」は、まるで相手を振り回すようなリフト、 ぷつかり合うような抱擁の連続 だ。愛しているのに傷つけ合う— 人の葛藤が、激しい踊りのなかに 痛ましくにじみ出て、 時も目が 離せない。ガラ コンサ—卜でも一瞬で観客の心をつかんでしまう。

     

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