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    バレエ/ラ・シルフィード

    シルフィードと青年ジェームズの恋の行方はかろやかで詩情あふれる妖精物語

    第一幕スコットランドの農村。村娘エフィとの結婚式の朝、暖炉わきでまどろむ若い農夫ジェームズの前に、彼に恋した空気の精シルフィードが現れ、ふっと消えてしまう。シルフィードと村人がやってきても妖精に心を奪われた ジェームズはうわの空。みんなの手相を見た魔法使いマッジが「エフィを幸せにするのは花婿の友人のガーン」だと言ったため騒動になるが、エフィを愛するガーンはその言葉に期待を寄せる。結婚式が始まると、悲しみにくれたシルフィードが結婚指環を奪って飛び去り、ジェームズもその後を追ってゆく。

    第二幕妖精たちが棲む森の奥で、ジヱームズは懸命にシルフィードを捕まえようとするが、 軽やかにかわされるばかり。そこに現れたマッジが一枚のベールを彼に渡し、これに包めば彼女は永遠に彼のものになると教える。ベールを欲しがるシルフィードをじらしつつ、隙を見て包みこんだとたん、妖精の羽が抜け落ちてシルフィードは息絶える。彼女は仲間たちの手で 運び去られ、森の向こぅにエフィとガーンの結婚式の行列が通る。ジェームズはすべてを失い、その場に倒れる。妖精と人間の恋と破滅を描いたこの作ロは、十九世紀ロマンテイツク バレエの代表作。 1832年のパリ初演で、父フィリッポの振付によるシルフィードを踊ったマリタリオーニは 薄い釣鐘型のチュチュをまとい、まだ初期段階にあったポアントの技法を縦横に用いて妖精そのものの踊りを見せ、伝説の存在となった。いつしか振付は失われるが、デンマークのオーギュスト ブルノンヴィル版が踊り継がれ、二十世 紀後半にはタリオ二版を復元した詩的なピエール ラコット版物語を現代に置き換えたマシューボーンの異色作『愛と幻想のシルフィード』が創られている最大の見どころは、空気の精シルフィードの重力を感じさせない軽やかさにある。また、超自然的な妖精の可憐さをいかに表現するかも眼目となる。シルフィ—ドの愛情がどれほど真摯であろうと、彼女は決して人間ではないそのあわいに見え隠れする微妙な揺れの違いによって、作品の印象はかなり変わってくる。ジェームズも妖精に魅入られるあるいは選ばれる 過程と資質の表現が重要になる。何といっても彼は普通の若者でありながら目に見えないはずのものを見、憧れに身をまかせてしまうのだから。物語は同じでも、振付も音楽も 異なるプルノンヴィル版とラコッ 卜版の違いを味わうのも楽しい。ほぼ初演時の姿をとどめる前者にはメリハリのきいた軽快さがあり、とくに男性ダンサーの足さばきの美しさは必見。いっぽう、綿密な 調査の末に復元された後者 音楽 シュナイツホ—フア— は、馥郁とした詩情にあふれている。